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GOTHの時計台はポーの夢を見るか? 『Virginia/ヴァージニア』 - 1953ColdSummer

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GOTHの時計台はポーの夢を見るか? 『Virginia/ヴァージニア』


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Virginia/ヴァージニア 
TWIXT
2012/アメリカ/PG12 監督:フランシス・フォード・コッポラ 出演:ヴァル・キルマー/エル・ファニング/他


 あたしの如き篦棒にゃあその深甚は分かりゃしませんが、作家先生というものには逃走癖、じゃなかった、放浪癖があるというのは万国共通のようで、はな、三流作家が次回作の構想とサイン会に訪れたる町は呪われた町、時計台にはそれぞれ違う時間を刻む7つの時計が取り付けてあり、怪しげなヒッピー軍団が徘徊し、無残にも杭で串刺しにされた少女の死体が転がっており、とどめにはエドガー・アラン・ポーが滞在した事もあるという曰くつきの町。
 そんな町の夜は更けて月光の魔術が淡く輝くころ、この世のものならぬ幻想と残酷が入り混じり、V.(ヴィー)という少女が三流作家を謎解きの業へと導く。どこからどこまでが現実なのか。乃公が蝶の夢を見ているのか蝶が乃公の夢を見ているのか。深淵を覗きこむ時、深淵もまた下心を持ってお前を覗いているのだ。

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 ……という、コッポラ監督の小品(巨匠の割に公開規模が……)である吸血幻想譚、『Virginia/ヴァージニア』をふむふむ観たのであるが、はは、ヴァル・キルマー太ったなぁ、はは、エル・ファニングのかっぽれ歌舞伎みたいなメイクは何やねん、やり過ぎやぞ、ダコタの妹やからその顔許されるんやぞ、などと脳内で陳述している内、気付けば終わっていた。ランタイム89分の作品なのである。

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 物語の整合性、デヴィッド・リンチのような抽象的な描写、ゴシックな画の美しさ、とか、そんな文言を反復させる暇もなく強迫的/強制的に話は進み、多くの「???」を残して幕となるのであるが、きっとそれはわたしがしょうむない盆暗であり、烏滸であるからに違いない。何よりもポーを敬愛する者として、「ヴァージニア」というタイトルの作品を避けて通る事は出来ぬのだ。

 ヴァル・キルマー演じる三流作家は自分の名前すら知られておらぬ、むしろ読書をするという習慣すら無さげなこの地方都市、糞田舎とも言う、に、がっくり肩を落とし、ワガの手で私は作家なんですよサインしますよと営業をかける。ここに中途半端な知名度を得たる人間の承認欲求を見る事が出来るのであるが、中途半端な知名度を得たる人間の承認欲求は本作の主題にあまり関係ないので放っておくとして、この糞田舎での認知の一言目が、「あんた、スティーブン・キングの二番煎じだろ?」という台詞であったというのは趣がある。あのReally? とでも言いたげな顔! 顔! 顔! ヴァル・キルマーの太ましさと並んで僕は確信したんだな。本作はファンタジーではなくてブラック・コメディなんだろうって。

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 で、よほど厚かましさがぶ厚い人でなければ消沈しますわな。で、消沈しているところにエル・ファニング演じるアルビノめいた少女、V.と出食わして、時間の概念が無い、或いは多次元的に解釈されている酒場に入り、そこでV.に関するであろう話題を耳にした事から三流作家は素人探偵として目覚め、それだけで止しときゃいいものをへべれけになって夢の中でエドガー・アラン・ポーその人に啓示を受けた事から、この呪われた町で起こったおぞましい事件に首をふんふん突っ込み始める。ついでにV.の本名は「ヴァージニア」であることも突き止めた。ご存知、ポーの幼妻の名前ですね。また彼女はマデリン・アッシャーでもありアナベル・リィであるとも言う。ということは、はな、彼女は概念的な存在なのであろうや? と首を傾げる向きも多かろう。最後の方に、彼女は実は◯◯でもあった、つう事実も提示されるのだが、V,にどの主体を置くかで、本作に対する印象や解釈も変わってこようし、正直わけがわからぬ、「辻褄」の二文字を親の仇のように切り捨てた作品であるのでそこしか取っ掛かりが無いとも言える。

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 ウィジャ盤や処刑人形、「12人殺されて1人は呪われた」という説明など魅力的なガジェットは多々あって、エログロに淫する事無く流血シーンも描いているところにはコッポラ一流のセンスを感じたりもするのだけど、わたしのようなアウストラロピテクスにはそれを吟味するという行為が許可されておらぬのか、前述の通り辻褄が合わぬし、意味が分からない描写がデヴィッド・リンチをLSD漬けにして両手を後ろで縛り上げた挙句口にペン咥えさせて脚本書かせたんかというくらいに在って、おおよその輪郭は分かるものの、何度頭を回転させても最後のあれはどう解釈すれば良いのかとんと理解でけぬ。耽美のヴェールで本質を覆い隠すのは良くない。ポーの世界観を反映させた作品である以上わたしはそれを咀嚼し嚥下する義務があるので、いつか納得の行く理解を得られるまでこの精神の飢餓を耐え抜こうと思う。


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