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暴力映画が辿り着いたひとつの極北 『ブロンソン』 - 1953ColdSummer

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暴力映画が辿り着いたひとつの極北 『ブロンソン』


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ブロンソン 
BRONSON
2008/イギリス <未> 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン 出演:トム・ハーディ 他


 エゲレスの国では有名な服役囚、マイケル・ゴードン・ピーターソンの人生にまつわる暴力沙汰を面白おかしく語る話。マイケルなのにブロンソンとはこれ如何に? それは本人が“チャールズ・ブロンソン”を名乗っていたからであり、これはリングネームとして、渡世名として、マイケルに拳を握らせる(本人にとっては)正当な理屈を与えうるものとなっておるわけなのだね。

 まあ要するに、餓鬼のころから暴力でしか物事を解決できない、わんぱくとかいう表現を通り越して明らかに脳味噌か精神に異常があるとしか思えないマイケルなる少年が居ったわけです。それが収監され、ウィリアム・シャトナーのゴムマスクを被って帰ってきてハドンフィールドで夜な夜な殺人を繰り返すように……というのはマイケル違いで、でも、収監され、の部分は合っており、収監されるに至る経緯であるとかしゃらくさい部分はすっ飛ばして、独房、移転、癲狂院施設送り、といった、収容されてからの婆娑羅大名っぷりに焦点は絞られておる。

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 で、『ダークナイト ライジング』(自分の感想はこちら)でベイン役を好演したトム・ハーディ がマイケル=ブロンソン役を演じておるのだが、これが契機となり出世の目処となったという話も聞く。はは、スキンヘッド、はは、カイゼル髭、はは、全裸モザイクシーン。思わず自分のお尻を両手で押さえてしまった乃公の恐怖を責められる謂れは無いであろう。

 個人的にレフン映画は苦手であったのだが、お尻を両手で押さえつつも本作は中々に楽しめた。
 理由としては「暴力」という原初の言語が分かり良かったというのもあるし、収容所で異常者が暴れているというのはそれだけで楽しいし、盛り上がりすぎてワガの禿頭半分に髪の毛を描き白塗りをしたブロンソンの姿などは、やや尚早かとも思うが新春の一茶話に相応しかろう。

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 本作に関しては21世紀に黄泉還りし『時計じかけのオレンジ』であるとの評判もちょこちょこ漏れ聞こえ、ハッハーン、このシンメトリがね。ハッハーン、このモザイクがね。モザイクがね。ボカシがね。とふむふむ頷いておる内に乃公の足元のバイオレンスゲージがしゃこしゃこ溜まり行き、波動拳、などとほたえて両手を突き出してみたが特に何も起こらなかったので、ふたたび両手でお尻を押さえ、肉体改造に励んだというトム・ハーディの、眉毛から上と、ヘソから下にじっと見入った。

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 これの評点は暴力である、というようなことを先に書いたが、暴力と言っても、肉体的な暴力、言葉の暴力、国家権力による暴力と多種多様であり、肉体言語ひとつ採ってみてもパンチ、キック、タックルなどと魑魅魍魎がう蠢動するが如き混乱的な流れがある。
 本作の暴力は体温の低さが特徴的で、吟味されるべきは「どんな暴力か」ではなく「どう演出されたる暴力か」というところであると感じる次第。コメディライクでありながらガチンコな殴る蹴るの暴行を見せ、また自分の身体にワセリンを塗らせるよう暴力をちらつかせて強迫する様など、認めたかぁないが、これはレフンの作家性の成せる技だと思いますね。笑いとドン引きの中庸を取るバランス感覚。ここのピーアールをするには相当な胆力が要ったと思いまするよ。

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 似ても似つかぬのに爬虫類を連想させる、そんな体温の低い暴力の怪物としてのブロンソンの演出は神がかっているのであるが、何かを伸ばすに何かを削る、っつのは映画という娯楽が抱える抜本的な懊悩であり命題でもあり、本作ではブロンソンのアパパパを強調する代わりに、ブロンソン以外の視点に欠けたものになってしまっていることもまた事実。
 冷静ぶってああだこうだとふんふん息む向きを見るよりブロンソンの凶行を見る方がそりゃ楽しいに決まっているのであるが、仲介としての第三者視点をいま少し設けることができたら、本作の表情もやや変わっていたのではと思わぬでもない。本作は実話ベースであるからして、映画としての強度を高めるには神の視点からの説明もあった方がより良かったのでは、と思うのだけど、まあごちゃごちゃ言うより観た方が良いのも事実であり、わたしはまた自分のお尻を両手で押さえた。


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