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森の奥には――死体が2つ 『スパイダー・フォレスト 懺悔』 - 1953ColdSummer

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森の奥には――死体が2つ 『スパイダー・フォレスト 懺悔』

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スパイダー・フォレスト 懺悔 
거미숲 (SPIDER FOREST)
2004/韓国 R-18 監督:ソン・イルゴン 出演:カム・ウソン 他


 おくたばりになられた人間たちの魂が輪廻転生、蜘蛛に生まれ変わってうじゃらうじゃらと蠢いておる、というゾッとしない伝承/伝聞がある「蜘蛛の森」の奥で、まあ、一億円が落ちていた、だとか、燐光を放つ竹があってそれを袈裟懸けに斬ったらば血まみれのお姫様が出てきた、だとか、そうした景気の良い事があればいいのだけど、分かってる。この不景気下に美味しい話がごろごろ転がっているわけがない。分かってる。その替わりと言っちゃ何だけど、「蜘蛛の森」の奥の廃屋には、死体、が、ふたつほどごろごろ転がっておって、うひゃあ、或いは、ひいい、なんて吃驚しつつ、目撃者が廃屋からよろぼい出て逃げようとすると、追わえて来る何者かに後頭部を殴打され失神、そして人心地ついてふらふらしておったらトンネルの中で車に撥ねられ、安全運転講習で観させられる教育ビデオみたいな角度で吹っ飛ぶ。

 悪い事には悪い事が重なり、乗算されてゆくもので。

 で、そんな疫病神にディープキスをされたような主人公、カン・ミンは事件から2週間ほど経って目を覚まし、ワガの脳内の記憶を整理しつつ、森の謎、死体の謎、襲撃者の謎に挑まんとするのだけど。
 典礼的なミステリとしての骨格を持つ作品ではあるが、はな、ここでフーダニットやそれに類するパズリングを期待すると、奴壺に嵌まったようになってしまい、カフカのの如くに延々と歩き回っても到着できぬ、近付けぬ、責任者を出せ責任者を、と、浅ましい体たらくになり、本作の断片的に提示される回想、シークエンスなどを俯瞰することが出来ず、観了後、脳内が「???」で満たされ、言語を介さぬ野獣のように鼻を掘り掘り考えこんでしまうことになる。つまり、わたしの様になる。

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「蜘蛛の森」の奥で殺人事件があり、警察が介入するという建前はあるものの、ややネタバレ的な言い様か知らんが基本的に本作は主人公カン・ミンの一人称で進み行き、間、間に挿入されるイメージやエピソードを包摂したときやっと、ああ、こういうことか、あれとあれは繋がっていたのだな、いちいち勿体ぶるな、糟が。となって、ちんけなカタルシスを味わえると同時に、えっじゃあアレは結局誰だったの? という新たなる謎がまろび出てきて、ゲームをクリアした後にプレイできる特典をやっている気分というか、酸素摂取能力を減殺されて頭の中が真っ白に漂白されるというか、得しているのか損しているのかよく理解できなくなるのも本作の魅力だよ。

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 ただ技巧的な側面に目を向けると、殺人シーンや死体展示の禍々しさなどは韓国映画特有の邪悪に満ちあふれており、やや諧謔に堕しつつあるものの、「北朝鮮には正常位以外の体位は無い」などと、政治的な発言もちらほら、いや、ちら、とだけ見える。蜘蛛が死体を這い回る様子や、幼少時を回想する折の時代感にも筆致の妙味を感じ、決して雑な作りの映画ではないとは思う。

 追跡者――冒頭で主人公を撲殺せんとする追跡者、そして目覚めた主人公は謎に対する追跡者となる――という存在が、常に精神的に追い詰められているという風に統一されているのもこの監督の哲学つか作家性なのであろうか。まあ、何かを追跡しているということは追い詰められているからであって、へらへら特定人物を追跡していたらそれはストーカーというのだが、はな、結局は森の中に打ち捨てられた死体のいろはに行き着いてしまうところが円環的で、あーやっぱりね、などとしたり顔を晒しておったら、いまひとつのツイストに横っ面を張られることとなる。いや、若しくは捻りなど存在せずそのまま解釈すればいいのか? 論理の迷宮にふらふらと足を踏み入れながら。


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コメント
非公開コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。

20130124 16:58 │ from 株式とfxURL

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