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今世紀最凶のグロテスクを装って帰ってきた!! 『The Human Centipede II :Full Sequence (ムカデ人間2)』 - 1953ColdSummer

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今世紀最凶のグロテスクを装って帰ってきた!! 『The Human Centipede II :Full Sequence (ムカデ人間2)』

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The Human Centipede II :Full Sequence (ムカデ人間2) 
The Human Centipede II :Full Sequence (日本公開未定) 
2011/イギリス/アメリカ 監督:トム・シックス


 世の中には、やって良い事、と、やって悪い事、という区別があって、だいたいの人は自己の良識に照らし合わせ判断、悪い事はせず、良い事をしようと心がけており、その善性がまた社会を形作る土壌となっておるのだが、人口もこれだけ増加すれば、ほんのちょっぴり、やって良い事と悪い事の区別がつかない人間が出てくるのも致し方ない。

 ……ということで、今回は、やって良い事と悪い事の区別がつかなくなってしまった人の行状、ならび、奇々怪々なるその創作物について申し上げたい。輸入盤にて鑑賞。

 あ゛ー、とか、お゛ー、とか、ぶほっ、としか、喋れない、喘息持ちのおでぶちゃんが居ったとまずは想定していただきたい。ちび、でぶ、はげ、と三拍子揃って、しかも恐らくはアスペルガー症候群であろうと思われる挙動、そしてどうにか駐車場の夜警という職に就いてはおるものの、あまり仕事熱心とは言えず、守衛室に持ち込んだノートパソコンでムカデ人間(自分の感想はこちら)を何度も食い入るように視聴する日々……そう、このでぶは、トム・シックス監督『ムカデ人間』の大ファンだったのだっ
 ここから悲劇(或いは喜劇?)が始まる。

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 映画やゲームがどうした因果か人間の脳を無茶苦茶にして、幼女誘拐に走らせたり猟奇殺人に走らせたりという触れ込みの「ゲーム脳」というトンデモ説が取り沙汰されて久しくなるが、映画やゲームが悪いのではなく、映画やゲームに影響される脳味噌の程度が問題なんでしょう、というわたしの見解はさておいても、本当、映画ファンやゲーマーにとっては迷惑だなぁと一笑に付されるべき駄説なのであ・る・が、困ったことに前述のでぶ、おでぶちゃんは、『ムカデ人間』に影響され、『ムカデ人間』のスクラップブックを自作し、唯一心を許せるペットがまんまムカデであるという、本当に困ったでぶなのである。
 ただ、その背景には、うざさのあまり本気で息子であるでぶを惨殺せしめようとする母親、人ん部屋の真上で迷惑を省みず爆音を垂れ流す刺青兄ちゃん、家に来ては母親を誘惑しようとする堕落した神父など、でぶを精神的に追い詰める人間関係も絡んでおった、ということは書き添えておきたい。

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 そして、刺青兄ちゃんにボコられ、カーセックスを目撃し、母親にはスクラップブックをビリビリに引き裂かれたおでぶちゃんはやがて、自制の糸が、こう、ぷっつーん、はは、と切れてしまうわけですな。
 ここからが、イギリスで上映禁止を喰らった本作の本領発揮、トム・シックス監督のしたり顔と相成るわけなのであるが、いや、元々そのでぶの顔と目付きと体型と挙動が放送禁止レベルだろ、という意見にも一応耳を貸すが、それはでぶの「存在」にまつわる話であって、「行動」に関してではない。でぶの「行動」。これこそが本質であり上映禁止の最たる理由であり、台詞がほとんど無いこの作品の、重要な文脈なのである。

 ぷっつん来たでぶは、勤務先の地下駐車場に武装して駐屯し、やってきた家族連れやアベックなどをバールでブチ殴るわ拳銃で脚を撃つわと八面六臂の大活躍。自分も『ムカデ人間』を作りたい。ただその一心で、「材料」となる犠牲者たちをかき集め始めるのだね。上手いこと昏倒させた後はサッとミニバンに載せ、「工房」として選んだ廃倉庫に犠牲者たちを放り込んでいく。でぶにこんな用意周到な俊敏さがあったことにも驚きだが、与太者だろうが妊婦だろうが平気で襲いかかるでぶの倫理観の恐ろしい欠落にもわたしは口をあんぐりとさせましたね。

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 倫理観の欠如といえば、このでぶ、しまいにゃあ怒り頂点にして自分の母親をもブチ殺すのだが、こうした描写がまだ序の口、角力に例えれば土俵に上がったばかりである、というところに本作の真髄がある。
 前作、『ムカデ人間』はどちらかといえば話題先行型で、その実、グロテスクなシーンはさほどなく、むしろファニーな笑いを提供する比較的上品な作りであったわけだが、今作ではそこらを司るメーターが完全に吹っ切れておって、流血、切株、出産、オナニー、下痢便スプラッシュ(このシーンだけ色付き!)など、志の低い人間が想定し得る限りのあらゆるグロテスクが詰められておる。

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 な~にがグロテスクかって、まず、前作ではほとんど描写されなかったムカデ人間作成のための結合手術、これが丹念に描写されるのだね。その凄惨さは、手術というよりは何だか作業を観ているような感じで、ええと、ハンマーで歯を叩き折る、膝小僧の皿を抉り出す、尻肉をベローンと剥ぐ、工業用ホッチキスで無理矢理に口と尻を縫い付ける……。この、もうそこら辺にある日曜大工セットを使って適当に手術してみました、という大雑把がそのままゴアシーンの強烈さに繋がっており、強烈過ぎて犠牲者12名の内2名が脱落するのだが、やがて完成したマイ『ムカデ人間』を見て涙ぐむでぶ。笑うでぶ。愛撫するでぶ。ムカデ人間ときたら、やはり次はうんこの連鎖でしょうと言わんばかりに漏斗を使って先頭の女(前作の女優だ!)に下剤を注ぎ込むその姿に、感極まったのはわたしだけではないでしょう。

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 連鎖する下痢便のスプラッシュ! でぶのオナニー! 妊婦の出産! といった、前述のグロテスク祭りがここに来て花開く。結合といえばあの行為も結合といえるよね、なんて製作陣が思ったかどうか知らないが、フェミニスト怒髪天を衝くようなシーンが出てきたり、グラン・ギニョールなんてお耽美めかして言葉を飾ってんじゃねえぞ、こるぁ、と良識派から叱られそうなムカデ人間の悲惨さが出てきたり、盆と正月と水晶の夜が同時に訪れたような残酷美の賑やかしさがそこにはあるのだね。賑やかといえばこの映画、ずーっと低周波でズォォ……とBGMが流れているのだが、これは不安を煽るというよりも、どこか淫靡な雰囲気で、モノクロの画面と合わせて「いけないものを覗き見る」的な感覚をくすぐられて足の裏を押さえて笑うやらおめくやら。はは。

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 虐げられたでぶの妄想が大爆発、人間を材料にクリエイティブな何かに没頭してしまう、なんて筋書だけだと割とありふれているというか、偉人伝のなにがしのような説教臭さすら感じるが、本作のそのすべてが偉人伝から100億光年かけ離れておる事実を鑑みるに、気がおかしくなってしまった人の文脈は狂気以外の何者をも乗せてはいないのだ、という比較的当たり前な事実に落ち着く。その事実に落ち着いておる内が花であって、それはつまりこの映画を笑って観られる内が花、と言い換えることもできる。だからどんなに思いつめようが、この映画の真似すんなよ!


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