外壁塗装 東京

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 進化は、猿をこの惑星の征服者へと導いた - 1953ColdSummer

1953ColdSummer ホーム » スポンサー広告 » 映画 » 『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 進化は、猿をこの惑星の征服者へと導いた

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 進化は、猿をこの惑星の征服者へと導いた


saruwakuge1.jpg

猿の惑星:創世記(ジェネシス)
RISE OF THE PLANET OF THE APES
2011/アメリカ G 監督:ルパート・ワイアット


 蒙が啓かれる、なんてのは、とても幸せなこと、喜ばしいこと、おほっ、おほほほっ、と一般的には認知されている。が、同時に「知らぬが仏」なんて諺もあるように、知ること、識ることが良いことであり吉事であるとも一概には言えず、じゃあどうするかってえと、人間てえ生き物は因果なもので、自分に都合の良いことだけを知り、都合の悪いことは知らぬふりをするという、認識の空手形を切るのである。本当に都合が良い情報なのかそうでないのかの判断は、別の話。

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』に於いては、アルツハイマー治療薬の副次効果で賢くなってしまった猿の、人間社会内での情報の認識、そして反乱が描かれる。下敷きとなっているのは『猿の惑星・征服』での、本作と同名の猿「シーザー」が起こした反乱である。それのリメイクとするか、それとも初代『猿の惑星』のプリクエルと素直に受け取るか、本作に関しては意見が飛び交っておるのだが、自分の見たところ、特に公式声明は出ておらぬ模様なので、これ単体の映画として、感想を書きたいと思う。決して他の『猿の惑星』シリーズの内容をあまり憶えていないからではない。例えそうであったとしても、後退的/退嬰的にならず、常に強気で前を向いておらねば映画ブログなんぞやってはおれんのである。映画は前に進むメディアだし。

 母猿に知能を付与され、その遺伝子を継いで産まれてきた猿、シーザーの表情は凡百の台詞以上に雄弁である。『キング・コング(2005)』でもそのパフォーマンス・キャプチャーで我々をアッと言わせしめたアンディ・サーキス演じる猿の表情……特に目の動きは、陳腐な言葉ではあるが劇場の大画面で観るに相応な猿の感情描写。猿真似ではなく、人真似をする猿のダイナミズムに思わず「人間として産まれてきてすみませんでした」と謝罪めいてしまいそうになる。

 先に本作は賢くなってしまった猿の情報の認識の話であると書いた。そこでまず、賢くなってしまった猿……シーザーが認識する情報が、「家族関係」だということにも言及しておきたい。
 現代アメリカの中流以上の家。そこは主人公である研究者ウィルの実家であり、アルツハイマーで要介護の父親が居り、ウィルの恋人が訪ねてくる。母猿の死からこっそり引き取られ、物心ついたころからこの家に育ったシーザーが彼らとの関係性を強く意識しているであろうことは想像に難くない。犬や猫でも飼い主との関係性を意識するのである。況してや、素晴らしく高い知能指数を持つシーザーが、人間的な擬似家族の概念に思い至らないはずがあろうか。いや、無い(反語)。このヌクヌクとした家族単位の絆が、後半への伏線となっている……というのは少々穿ち過ぎだとも思うが、はは、ここで種を問わぬ共同体の大切さ、関係性を深く学んでいることが、後々の一大スペクタクルへと繋がっておることは間違いあるまい。

 で、色々あって、要するに「エテ公が人を襲ったぞ! 裁判所命令だ! 保健所に送れ!」と、本作は監獄モノの様相を呈すのだが、この件が本作の性善的なところで、人を襲ったエテモンキー、シーザーはアルツハイマーのお爺ちゃんが隣人にいじめられていると焦って、自分なりのアクションを起こしたのだね。この隣人、はっきり言ってシーザーを飼っているウィル一家の被害者でしかないのだが、記号的に悪く悪ーく描かれているところにやや性善性の浅はかさが見える気がしないでもない。ちなみにこの隣人の存在が、本作というか、初代『猿の惑星』にまで関わる重要なキーパーソンであり伏線となっておるのである。

 さて、シーザーが獄舎……じゃなかった、保健所に移されてから、事態は急展開を迎える。
 なまじ頭が良いだけに古巣が率いる猿どもにいじめられるわ、刑務官……じゃなかった、飼育係に電磁棒や消火ホースでいじめられるわ、家族だなんだと言っておきながら、中々飼い主様は迎えに来ないわで、シーザーはそっと涙で袂を濡らすのである。そして、二幕目であるこの監獄生活の地獄から、シーザーの中にはある決意が生まれ、猿の高知能が向かう方向性が定まってくる。オランウータンやゴリラを仲間にしたシーザーは、飼い主ウィルの手を払い、新たな関係性、情報を認識しつつあったのだ。

 初代『猿の惑星』の驚愕のラスト(もう古典なんでネタバレもクソも無いと思うしパッケージにも載っているのだけど一応伏せる)に繋がる最初の連鎖が、監獄の中から始まったというのは非常に興味深い。
 人種問題や政治の暗喩、文明批判に種を超えた協力者、なんて隠れたメッセージがてんこ盛りだった『猿の惑星』シリーズ、なのだが、飼育員がテレビで『猿の惑星』を観ていたり、「コーネリア」といった猿が出てきたりなどシリーズファンに対する目配せには事欠かないものの、実は本作にはあまりそうしたドロドロした暗喩は無くて、人類がナンジャモンジャになってしまうことを提示する不吉なエンディングであるのに、そこには一種の爽快感がある。マイノリティがマジョリティを圧倒したという判官贔屓、革命の成功といったものにそれは由来するのかも知れない。

 シーザーは、自由の女神のミニチュアをその手で弄んでいたのだから。

 
猿の惑星 コンプリート・ブルーレイBOX (初回生産限定) [Blu-ray]猿の惑星 コンプリート・ブルーレイBOX (初回生産限定) [Blu-ray]
ピエール・ブール

PLANET OF THE APES/猿の惑星 [Blu-ray] ジュラシック・パーク アルティメット・トリロジー  [Blu-ray] エルム街の悪夢 コレクターズ・ボックス(4枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray] ベン・ハー 製作50周年記念 アルティメット・コレクターズ・エディション(3枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray] ダイ・ハード クアドリロジー ブルーレイBOX(初回生産限定) [Blu-ray]

by G-Tools


猿の惑星 DVDマルチBOX (初回生産限定)猿の惑星 DVDマルチBOX (初回生産限定)
ピエール・ブール

PLANET OF THE APES/猿の惑星 [DVD] 【Amazon.co.jp限定特典付き】スカイライン -征服- [DVD] X-MEN:ファースト・ジェネレーション 2枚組DVD&ブルーレイ&デジタルコピー(DVDケース)〔初回生産限定〕 パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 DVD+ブルーレイセット [Blu-ray] 猿の惑星 [DVD]

by G-Tools




関連記事
スポンサーサイト



コメント
非公開コメント

トラックバック

http://d1953coldsummer.blog64.fc2.com/tb.php/726-e974356e

猿の惑星:創世記(ジェネシス)/猿の惑星・反抗期

猿の惑星: 創世記Rise of the Planet of the Apes/監督:ルパート・ワイアット/2011年/アメリカ 賢く生まれてしまったチンパンジーの、自我の目覚めと反抗期。 「猿の惑星」シリーズをすべて予習して臨みました、「猿の惑星:創世記」。チラシの煽り文句(「泣ける『...

20111014 17:59 │ from 映画感想 * FRAGILE

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。