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『ムカデ人間3』 - ここは地獄の一丁目、ジョージ・ブッシュ刑務所 - 1953ColdSummer

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『ムカデ人間3』 - ここは地獄の一丁目、ジョージ・ブッシュ刑務所


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カデ人間3
THE HUMAN CENTIPEDE III (FINAL SEQUENCE)
2015(2015)/アメリカ/オランダ/R18+ 監督/トム・シックス 出演/ディーター・ラーザー/ローレンス・R・ハーヴィー/エリック・ロバーツ/北村昭博/トム・シックス/ブリー・オルソン/トム・“タイニー”・リスター・Jr/タイニー・リスター・Jr/ロバート・ラサード/クレイトン・ローナー/ジェイ・タヴァレ/イローナ・シックス/カルロス・ラミレス/他 
ぜ・ん・ぶ
つ・な・げ・ま・し・た。



 500人繋げたぞ! ぞなもし! てな前情報や予告編は間違ってはおらぬし、そこに期待と股間を膨らませて本作『ムカデ人間3』を観に行くのも晩夏のオモヒデになろうというものだが、私と致しましてはこのムカデ人間シリーズ最終章に於いて、500人を連結したでもちょっとしか出てこない超巨大ムカデ人間誕生を言祝ぐよりも、その言動が作劇の殆どを占めるビル・ボス所長(ディーター・ラーザー)という怪物の産声にこそパンツを下ろしたい。

 医療費も離職率も囚人の扱いも何から何まで全米最悪な地獄刑務所に蘇った現代のハートマン軍曹! 

 このビル・ボス役は 『ムカデ人間』(感想)のヘイター博士ことディーター・ラーザーが剃り上げた頭も眩しく続投(続投?)しているのだが、今回の役どころはヘイター博士とは違うベクトルで怪気炎を上げまくっておる。その相棒役には『ムカデ人間2』(感想)のマーティン君ことローレンス・R・ハーヴィーという十全たる布陣。そしてシリーズの総括に相応しくあの人やこの人も……おおイヤラシイ。

 兎角おっさんが詩吟でも吟じているような調子でビル・ボス所長の超語尾上げ系のたわごとが続くのだが、それと意思疎通できる“マーティン”ドワイトのコミットも見事ながら囚人を人とも思わぬ所長のえげつなさ、二人称に於いてのみそれは発揮されるのかと思いきや、一人称の世界でも完全にキマっているその立ち振舞いに何事ゾとじろじろ見てはならない人をじろじろ見てしまっている気分になり、本作の初期案であったという「幼児虐待者の口をデブの肛門に縫い付ける」てなアイデアもこのおっさんのいがり声の前には吹っ飛びますわ、と一人感心してしまった。

 人間が500人、口と肛門を連結される! という話題性を盾に、じゃ、この程度の描写もお好きなんでゲショ? と、露悪の限りを尽くすやり口は、ポリティカル・コレクトネスだ政治的正しさだと近年かしましいうるさ型の顔面に冷や水を、いや汚物をぶっかける。何せオマエラは自分で好き好んで、人間が500人、口と肛門を連結される映画を観に来たのだからな! と。女性は「おいデカパイ」と呼ばれ性的に奉仕させられ、男性は顔面や睾丸をナニされるような世界を覗くために1000~1800円を支払ったのであろう、と。ジョージ・ブッシュ刑務所へようこそ! ここは地獄の一丁目、まずはビル・ボス所長に挨拶だ!

 こんな映画を作り上げて、しかもいささかメタ的な視点をも持っておりますよと高らかにアピールしたトム・シックス監督は、これでもう未来永劫「ムカデ人間3部作の人」と記憶されるであろう事は間違いないわけだが、それがヤスデ人間であろうがヒトデ人間であろうがワガの純粋性を意図して変態的に露悪的にさらけ出せる魂のストリップが素晴らしいのであって、ムカデ人間というアイデアそのものはツールに過ぎない(『1』の一発性、『2』のマーティンのキャラクタを見よ)。故に500人連結させたという結果よりもビル・ボス所長に憑依したトム・シックスの魂の遍歴(その日の気分、とも言う)を一緒に辿るのが楽しいのであり、囚人どもに逆襲され腎臓ファックされる夢に怯えたりできるのである。いきおい受動的なままでは500人連結という売り文句だけに振り回されて終わってしまう。ここは本作そしてトム・シックス監督と時代を共有している愉しみを存分に味わいたいところである。

 監督は現在『The Onania Club』なる映画を準備中だという。とても邪悪な映画になるとは本人の弁で、観客側も別に綺麗な映画になるとは微塵も思ってなかろうがそんな話はどうでもいいとして、そのティーザーが発表された瞬間にまた「この邪悪な映画を観るために1000~1800円支払おう」と決意する未来の観客たちが目に浮かぶようである。『ムカデ人間』3作で担保された邪悪と政治的“不”正しさを再確認するために、ある者は「イロモノ好きだから」と、そしてある者は「どれだけケシカランか確かめてやる」と、それぞれの言い訳を胸に、自分の中の邪悪を覗き見するがため、またこの監督の映画を観に後ろめたさを抱えて劇場に足を運ぶ事になろう。すべてはトム・シックスの掌(たなごころ)の上に。


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