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『ゴーン・ガール』 - ウェディング・アポカリプス - 1953ColdSummer

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『ゴーン・ガール』 - ウェディング・アポカリプス


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ーン・ガール
GONE GIRL
2014(2014)/アメリカ/R15+ 監督/デヴィッド・フィンチャー 音楽/トレント・レズナー/アッティカス・ロス 出演/ベン・アフレック/ロザムンド・パイク/ニール・パトリック・ハリス/タイラー・ペリー/キム・ディケンズ/キャリー・クーン/他 原作/ギリアン・フリン/『ゴーン・ガール』
本当に大切なものはいつも
失って初めてわかる

※ネタバレはしていませんが、ネタバレに神経質な人は読まない方が良かろうと思われます。


 私は常々「結婚・出産には免許資格制度を導入しろ」と、主に街中で電信柱などに向かってぶつぶつ言っているのだが、そんな与太はどうでもいいとして、兎角、現状の婚姻制度には懐疑的である。 
 左様な懐疑主義に不要な根拠を与えるというか、自分に取って都合のいい情報は疑わないアサマシサというか、フィンチャーの新作にして話題作『ゴーン・ガール』を先行上映で観てますますそげな懐疑(「コミットメント・フォビア」なんて言うらしい。今Google先生にお伺いを立てた)は強固になるばかりで、だってほら、出がゴダールだからさ(笑) 寒いッスね。局所的に話題になったBRUTUS誌のネタを今更やるのも寒いし、それを<strong>で強調するのも寒い。就中、カップルや熟年夫婦の観客がぼつぼつ居る中、自分は独りで『ゴーン・ガール』を観たなんて事実がいちばん寒かったりもするのだけれども、それを言うと負けた気になる、つうか、勝ち誇られるのがむかつくのでそういう事は口にしない。

 友人知人とSkypeやLINEでべシャクリ続ける最中、インターネットに人間の心の髄まで冒されたわたくしどもは、まあ、「男に取って結婚はデメリットしかない」だの「野原ひろしは勝ち組」だの、そんなテンプレ会話で相手が抜け駆けしないように牽制し合うとかしていたら面白いのだが、残念な事に世の中にはもっと面白い話題が時折転がっていたりするのであまり結婚だの結合だのが話題に上がる事もなく、あっごめんちょっと嘘ついたっ、結合はしょっちゅう話題に上がるのだが、あっごめんちょっと見栄張ったっ、というような思春期のニキビ顔もかくやの有り様で、『ゴーン・ガール』を観てお蕎麦を食べて帰ってきて、「『ゴーン・ガール』観てきたわー」「(極めて義務的に)おもろかったん?」「おもれーよ」「でも長いんじゃろ?」「あんま気にならんわ」「そっか」「ほうよ」などと作品の本質を鋭く穿つ知的な会話をしながら「で、『ゴーン・ガール』とは何だったのだろう」と反芻してみるも、上手くまとまらない。という事は即ち、迂闊にネタバラシをしてしまうかも知れない危険性をも伴うってえ話なので、なるべく内容には触れないように気をつけますが潔癖な人はここで回れ右をするのが得策かも知れません。

 んで、トークアプリなんざ使わず電話でお話するのが家庭を持つ一人前の社会人であって、その背景には伴侶がむにゃむにゃむにゃむにゃと『ゴーン・ガール』を語ろうと思ったのだけれどもヤブヘビっぽいので全部消してそもそも私のこの映画から得た学びは何であろうや、あろうやと考え込んでいたらこんな時間で、時間を潤沢に用いて得た結論が「いやー良質なミステリだったなー」だったりしたら目も当てられないので、目を当てないで下さい。見るな。

 結婚だのマスコミだの揶揄風刺嫌味皮肉にシニックになっていても、自分が観るような映画は大概揶揄風刺嫌味皮肉おまけに致命的につまらな、じゃなかった、面白さが不自由だったりで、じゃ、何で、どうして、なぜゆえに、『ゴーン・ガール』様だけにはこげに神経質になっているのかと言いますと、これはひとえに少しでも構造に触れてしまうと硝子の砕けるがごときに壊れてしまいそうな繊細なお話であるから、てな事をちょっとかっこよさげに書いて本記事を埋めても良かったのだが、別にネタバレした程度でつまらなくなる映画じゃねえよなあ、つうフィンチャー映画の強度に絶対の信を置いたドブ寒い不粋も念頭にあった事をここに告白してもバチは当たらなかろうと思うのだけれども。

 と、映画の内容に一切触れず、ネタバレするのしないの煩悶するような向きはアウトです。相手、このバヤイは読者ですね。読者が求めているものを考慮していない。これは読者に対する暴力です。アメイジングであろうとする読者に、ブログ管理人がこの手の暴力を振るった場合、最悪、インターネットという監視社会から吊るし上げられ、ごめんなさいごめんなさいと衆目のもと何度も謝罪させられる。読者様、戻ってきて、と、屈辱的な事を言わされる。そこで「ざまあみやがれ」なんて微笑むのは誰かってな事を考えると、なまじワガの至らない点に自覚があるだけに他人にそれを指摘されるとブチ切れそうになるあの現象に襲われそうになる。どうするよコイツ。どうするも何も非を認めて読者様に、大々的に謝罪をするべきなのです。そうすりゃ半笑いで読者様も戻ってきて、仮面のブロギングがまた始まるでしょう。ただ記事の質はどうなるか分からない。

『ゴーン・ガール』は実話ベースであるという事だが、その表情は何百万回も見たことのある彼女の表情にとても似ている。反映画的かと言えばそんな事はないし、アンチ・ミステリかと言えばそんな事もないし、『ドラゴン・タトゥーの女』(感想)に比べるとよっぽど誠実で魅力的な謎が展開される。て、リスベットたむをちょっと落とすような事を言うのに良心の呵責を感じないでもないのだけれども、本作『ゴーン・ガール』に費やせる言葉の数々を哀しいかな私は持っておらず、ならこんな感想文めかした怪文章をインターネットに放流するなっつうお話ですが、ブログというものは半ば読者に半分人質を取られているようなものなので、ブログ管理人は読者と宸襟を共にせざるを得ないのです。お前と婚姻関係を結んだ憶えはないのだが。

『ゴーン・ガール』の詳細な感想は『カゲヒナタのレビュー』様のがお勧めです。
世間の束縛 映画『ゴーン・ガール』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー カゲヒナタのレビュー


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20141218 11:57 │ from 映画感想 * FRAGILE

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