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『GODZILLA ゴジラ』 - ゴジラ、或いは神託された咆哮 - 1953ColdSummer

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『GODZILLA ゴジラ』 - ゴジラ、或いは神託された咆哮

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GODZILLA ゴジラ
GODZILLA
2014(2014)/アメリカ/G 監督/ギャレス・エドワーズ 製作総指揮/パトリシア・ウィッチャー/アレックス・ガルシア/坂野義光/奥平謙二/ 原案/デヴィッド・キャラハム 出演/アーロン・テイラー=ジョンソン/渡辺謙/エリザベス・オルセン/ジュリエット・ビノシュ/サリー・ホーキンス/他
世界が終わる、
ゴジラが目覚める。



 むかしの人間は間抜けを働くと、「狐狸のたぐいに化かされた」とそれを霊格化していたと言う。
 馬糞をおはぎと偽って食わされたり、酔漢が風呂を馳走になったらそれは肥桶だったり、斯くしたスカトロめく出来事をワガの間抜けと認めたくない気持ちは多分に分かるが、冗談も顔だけになさい、あなたがスカトロプレイをした事実は事実として尾びれを育てつ語り継がれてゆくのです。

 1954年製作『ゴジラ』にて本邦に初めてその姿を現したゴジラの上陸後の進撃ルートは、東京大空襲の爆撃ルートをなぞっているという有名な話がある。
 ではゴジラはB-29の霊格化であるのか? 
 ここで曖昧な返答に終始する向きを難詰するつもりはない。狐狸に化かされようが祟り神が飢饉を起こそうが不祥は事実であり、それを霊格神格としてまつろいに用うのは組織化された知恵であるし、映画の中で圧倒的な暴力が姿形を与えられているのを何度も目撃してきた映画ファンとしては、正味の話、いともたやすく行われるえげつない行為をもっと見せていただきたいという欲求に駆られている部分もある。この事実と霊格化の垣根があやふやになってくるところに、映画はつけこんでくる。

 そして2014年に再三現れた『GODZILLA ゴジラ』は不祥の霊格なのか? 破壊現象の顕現なのか? 救世の神なのか? それともマグロを喰っているのか?

 すべてがチラリズムに留められた、抑制された宣伝体制から、想像力のいちもつを怒張させたままあれこれ勘繰っていた自分もまた、ゴジラが何の暗喩であろうか、という袋小路に陥っていて、怪獣格闘のダイナミズムや巨大なものがただ出現する恐ろしさ慌ただしさを忘却の空へ追い遣りかけていた。
 今回のゴジラは、私見で一言言わさせていただくと「面白い『パシフィック・リム』」(感想というもので、イェーガー対Kaijuに欠けていたものが恰度良く補われていた。

 以前、怪獣プロレスにもドラマは必要(プロレスほどドラマを必要とする格闘技も無い)と書いたら、結構な反撥を受け、でっかいロボットと怪獣がドカーンガシャーンとぶつかり合うだけでいいんだとお叱りを受けたことがあった。さした方面がキン肉マンにツッコミ入れて笑っておらぬ事を祈願しつつ、『GODZILLA ゴジラ』封切日を迎え、映画館から出てきた乃公の脳細胞からは霊格化だの暗喩だのといった賢しい概念は消え、「怪獣を格闘させるための原発事故や水爆実験による理由付け」という考え方が入植された。GODZILLAそれ自体が破壊神ではなく、破壊現象に連なるドラマによってGODZILLAを格闘させる。
 ……本作こそが、真の『パシフィック・リム』ではあるまいかと、2013年の夏が、やっと今終わったような感慨を受けた。

 本作を監督したギャレス・エドワーズの前作、『モンスターズ / 地球外生命体』(感想)で培われたテイストも存分に発揮されており、そのせいで怪獣の暴虐シーンに人間劇が挿入され、ズタズタになっていて糞鬱陶しいという意見も尊重するし、尊重も何も自分も実際にそう思っているのだけれども、「怪獣登場下の世界描写」に並ぶギャレス監督の特色、「怪獣のエロス」もドクダミの花のごときに満開になって、それが怪獣の生態系およびその生態を許す地球の世界観に一役買っているのだが、スピルバーグの『宇宙戦争』への目配せ――列車(=巨大な暴力)がゴォォーっと走ってくる――もある辺り、案外その後継に野心を燃やしているのかも知れないし、脚本作りの段階ではデヴィッド・S・ゴイヤーやフランク・ダラボンと顔を突き合わせたというのだから、今後の伸び代は計り知れない。

 兎角、宣伝に気を使われ、神経質なほどに情報をひた隠しにしていた映画であるので、内容には殆ど触れないようにしているわけなのだけれども、聴覚から背筋にかけてゾクゾクと戦慄が走る咆哮や、日本人ならではの深く甚える設定も作品の水嵩を増して気分を高揚させてくれる。

 だが、何も怪獣の出現を契機とせずとも異常事態下の日常は始まる。

 現に我が朝も明らかなる異常事態下なのだが、民衆が常に目先に置いているものはミクロな生活圏の勘定だ。即物的で暴力的な、巨大なものに向かって歩を進めていることには目を瞑り、或いは瞑ったふりをして手を動かし、疲れて眠る。
 故に、喪失に向かっている人間に、即物的で暴力的な巨大なもの……そのものをダイレクトに見せる行為にこそ映画の聖(ひじり)があると感じる。
 不本意や酷な仕打ちと共生するのは自分の内に潜む怪獣を飼い慣らす事だ。その名に「神」を含んだGODZILLAは決して内省的な存在ではないが、やりたいようにやり、生きたいように生きるその姿に羨望してしまうのは善悪を超越した彼岸めいた渇望。個人の内には収まらないが個人の願望を十全に反映させてはくれる。それが容易に怨念の塊にならないところが本作のGODZILLAが神たる由縁で、1954年製ゴジラが山頂から頭部を登場させる神々しさとは別のアプローチで出現する姿にも、結局のところ霊格神格で説明付けようと頭をかきむしる自分が只々歯痒いばかりである。


GODZILLA ゴジラ オリジナル・サウンドトラックGODZILLA ゴジラ オリジナル・サウンドトラック
サントラ

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コメント
非公開コメント

なかなか見ごたえある1本ですね!

ハリウッドで製作された1作目とは違い、日本で作られたゴジラをベースにかなり忠実に作られていましたね!

1作目を見たときのあのガッカリ具合といったら。。。

続編も製作が決まったようですね!どんな感じに
なるか楽しみです。

20150228 07:36 │ from tagoo@アクションSF映画予告編まとめURL

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20140728 11:58 │ from 映画感想 * FRAGILE

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