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薬中の昇天 『キャビン・イン・ザ・ウッズ』 - 1953ColdSummer

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薬中の昇天 『キャビン・イン・ザ・ウッズ』


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キャビン・イン・ザ・ウッズ 
Resolution
2012/アメリカ/<未> 監督/ジャスティン・ベンソン/アーロン・ムーアヘッド 出演/ピーター・シレラ/ヴィニー・カラン/他


 相談者「友人がヤク中で荒びきっています。どしたらば良いでしょうか?」
 回答者「知るか」

 てな、やり取りが社会福祉事務局かどこかで行なわれたのかは知らんけれども、薬中をこじらせた友人が銃火器を振り回し、犬などを殺害せしめる様子が収録された嫌けき映像が送られてきたので、それを観たマイクさんは刹那、掴まる木を見失ったナマケモノのような表情をした後、薬中のクリスさんが勝手に住まわっている森の中のキャビンに疾風のごときに飛んで行き、これに手錠を嵌め、薬抜きをせんとするのだけれども、はな、キャビンの周囲では不審な人物がうろつき始めるわ、不審な洞窟は見つかるわ、そして何よりも不審な事に、マイクとクリスの様子を記録したフィルムなどが見つかって、気色が悪いったらありゃしねえのに、クリスは「薬をくれ! 無いなら俺を殺せ! 殺すのだ!」と喚き続けておるばかりでこのチンコロ野郎は銭にならない。ときたら、業病でも患った振りをして遁走するか、頑是ない童女のように怯えて過ごすか、という二択が定石として、まあ、あるのではないのか、などと私は思うのだが、どうにも煮え切らぬ事に、ランタイム90分のうち70分ほどは極めて主観的な怪異を授受するばかりで、『キャビン』と間違ってこちらを観た人はさぞかし既知の諸量に戸惑った事であろう、と要らん心配までしてもうたよ。

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 何も識らず理解できず、況してや唯一ヒントをくれそうな友人クリスがラリった結句に自分の身の上話などをしたり、気色の悪い女が粘着質な表情を浮かべてキャビンの窓をこんこん叩いておるのに、「ああ、あれは近所のいかれた女だ」という説明だけで済ませたりと、兎角クリスの餓鬼はアテにできない。そしてここはインディアンの居住地であるので「尊公らは何を勝手に住まわっておるのか」と詰られるし、薬の売買関係の人は来るしで、マイクは心休まる暇もなくどんどん果敢なくなっていく。かかる状態、かかる心境に嫌気が差してくるのは何も登場人物ばかりでなく、ははは、それを単調に見せられて乱調気味になっておる私たちも同様であり、本邦リリース盤は何分かカットされているらしけれど、それが乱調の言い訳になった時代などとうの昔に記憶の彼方に追い遣られている事に思いを致してしまったのである。

 とは言い条、これは乃公の鍛錬不足、忍耐不足、未熟の至りける言い種というものであったという事は、最後の最後、人智を超えたって言うのかな、これが人智を超えているのであれば、僕は人間以下の理解力不足の烏賊野郎、でも烏賊は超未来に地上を制覇するって噂だから、烏賊の餌の海老ってところだけど、海老はハレの舞台に並べられるものだから更に海老の餌のメダカってところに落ち着こうと思ったら、メダカの学校は川の中。ははは、そっと覗いて見て御覧。そのまま川面に顔を漬けたまま永遠に息を止めていて御覧。と八九三な感じに不貞腐れもしたのだけれども、最後の最後、えらい事になりましたなぁ、つて、淡白な顔で観ていたら、それが、どえらい事になりましたなぁ、とか、薬中の末路にしては豪勢な落とし前に多少動揺してしまい、しかもそれがまったく意味が分からないので、失意の内にパンツを履き、何度もかぶりを振った。

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 本作のサスペンスはことごとく、「何者かの作為」を主膳と用意されておる。ばらばらに散らばった作為の点が線と結ばれるのが脚本の技巧であり、観ている側の得心というものだが、はな、さしたる合理性、ロジックを放棄してしまった作品というものもあって、これは自分のごく個人的な見解なのだかれども、難解、て言われている映画の大凡が、関係性を線と結び難い、或いは、総体としての解答そのものを観客に委ねてしまっているというもので、しばしば理解できぬものを高尚と思いたがる思考の陥穽たるものは、そうした部分に端を発しているのだと思う。
 出てくる人物の心情を読み解こうとする、という抽象的な行為は抽象的であるが故に当てはめられる言葉の数も多く、故に語れるのであるが、わびしい事に自分は本作を語れる言葉を多くは持たない。抽象的に過ぎて、どの言葉も担保される説得力が無いからだ。合理性だけにガンを飛ばしてリアリズムを以て説明しろ、と言うわけでもないが、低予算映画やクラウドファンディングプロジェクトが多くの人の目に触れるようになった現在、これらがアイデアを凝らした趣向や一発勝負に走る事を、幸福論として語れる時代が訪れれば善哉と漠然と思う。


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